2006/09/20(水)

我が家の車庫兼物置には、悲しく置き忘れられている物が
数々ある。

フォンデュー鍋など一度使われて、それっきり。

ベトナムのすげ笠。
何かの景品で貰ったが、使ってみたら腹が立ち、
即座にしまわれた。

自動寿司握り機。

長旅用に作ったが、大きすぎて出番のないジュラルミンケース。
・・・・・等等。

その中の一つが、陽の目を見ることになった。
それも絶賛の嵐に迎えられて。

2002年。
韓国映画に出演した。
「WMCA野球団」主演は、個性派人気俳優、ソン・ガンホ。
日本で出たDVDのタイトルは違っていたが。
そのロケ地が、全州だった。

全州といえば、韓国人なら一度は訪れ味わってみたいと言う
ビビンバが名物。

監督やソン氏なども交えて、行きましたよ。食いましたよ。
そして、そのあまりの美味しさにブッ飛んだ。感極まった。
今まで食べてたビビンバは何だったんだぁああー。
という強烈な体験が尾を引いて、帰国直前に、ソウルの市場で
買ってしまったんです。

ビビンバを作る「石鍋」

重い。石だから当然だが。
それを二個。肩にからげて日本まで運んできた。
それ以来「石焼ビビンバ」が、我が家の食卓に
頻繁に上ることになった。
味は全州のそれには遥かに及ばないが。

セット撮影があるために、再び韓国へ。
ソウル近郊にある映画の撮影所が素晴らしかった。
機材、スケールともに驚くほど立派で、近年の韓国映画の
躍進ぶりが納得させられた。

日本には、ヘリコプターやサイレンで撮影を中断して、
音待ちするはめになる撮影スタジオもあるのです。
がんばれ日本。

で、石鍋の続きです。

ソウルの街で、またしても美味いものに出会ってしまった。
あんこう鍋。
平たい鍋にぐつぐつと煮立ったやつを、ひーひーはーはー
言いながら汗をだらだら流して、辛旨さを堪能。
これも絶品であった。

韓国というと焼肉というイメージが定着してるらしいが
あんな甘いタレの焼肉のどこが旨いのか、俺には分からん。
ツアーで行って、焼肉食べて、「たいしたことなかった」
なんて軽く言われちゃあ韓国が可哀相だ。

干した石もちを焼いたのは旨い。
うこっ鶏のサンゲタン。
韓定食に並ぶ数十種類のキムチ。

俺が特に好きなのは、カムジャタン。
あの牛の骨髄がしみ込んだジャガイモの美味いことといったら。

で、石鍋だ。
あんこう鍋のせいで、今度は平たい石鍋が欲しくなって
しまったのだ。
当然、市場へ行き、直経30センチを超える平石鍋を購入し
またしてもずしりと重いそいつを肩に担いで、帰国した。

なのに、この鍋。
あまり使う用途が見つからないまま、お蔵入りになる。


つい先日。
あるテレビ番組の収録があった。
行きつけの店での取材中に、いろいろな食べ物の話になり、
ひょんなことから石鍋の話題になった。
ちょうどその時、その店のメニューのの中でも
俺のお気に入りの「白いパエリア」が目の前にあった。

ふと、マスターに聞いてみた。
「石鍋でパエリア出来るかなァ」

マスター曰く。
「旨いんじゃない。石鍋でやったら。おごげも出来るし」
そうか、その手があったか。

この「白いパエリア」は、最後にパエリア鍋にへばり付いた
オコゲも感動的に旨い。マスターにコツを聴く。
「火加減に気をつければいいんじゃない、吹きこぼれない
ように。あとは新鮮なアサリと、いい塩さえあれば」
「玉ねぎの量は?」
「大匙一杯くらい」
「えっ、そんな少しでいいの?」
「甘くなるからね、むしろ青ねぎだな。それと魚のスープを
ちょっと入れる。
 アサリの旨味を引き出すから」
「白ワインは?」
「入れなくていい」

そして数日後。
倉庫に埃を被って眠っていた平石鍋をひっぱり出し、
丁寧に洗い白いパエリアに挑んだ。
そして、その結果は大成功。
あっさりとしながら、したたかな旨味が存分に堪能出来た。
しかも、簡単に出来る。

これで、この石鍋くんは、我が家の食卓に月に一度は
登場することになるだろう。

あまりにも上手く出来たので、レシピ教えちゃう。
適当にやっても大丈夫。石鍋に拘らず、フライパン、
土鍋でも出来るとおもう。

「白いパエリア」 2人前

【材料】
 米 2カップ 注・研がないこと。ぬかが付いたままで。
 アサリ 食べたいだけ 注・ただし少ないと味が出ない。
 30粒は欲しい。
 玉ねぎ みじんに切って大匙1杯ほど。
 あさつき、わけぎ等の青ねぎ 大匙2杯ほど。
 水 2.4カップ  注・米にもよる。
 2カップ強でいいけど。
           
 炊き上がって芯があればそこで水足してさらに炊く。
 でも、ちょっと芯が残ってそうでも、火をとめて7・8分
 むらして置いておくと、芯は無くなるからなあ。

 その水に俺は、よしるを小さじ半分ほど入れたみた。
 よしるは能登半島の、いわしを発酵させた魚醤油。
 ナンプラー、ニョクマムでもいいかな。
 もちろん魚のフォン・ド・ボーでも。
 マスターに聞いた秘密の技。「昆布茶の素」でもOKだよ。
 そして、塩。
 【注】これは絶対に 天然の塩を使って下さい。

・鍋にバージン・オリーブオイルを大匙1から2杯入れ
 玉ねぎを炒める。
・しんなり炒まったら、水を入れ沸騰したら、アサリと
 塩を入れる。
・アサリが口開けたら 米をぱらぱら投入。
・へらで全体をならしたら 蓋をする。注・ふたは必ずする。
・吹き零れないように 極弱火にして 15分から17分炊く。
・あまりにも芯が残ってたら、水入れてさらに炊く。
・青ねぎ散らして 7分から10分蒸らす。
・オコゲを沢山食べたい人は 炊き上がり際に強火でおこげを
 作る。

 とぃっても、「おい、焦げ臭くねえかー」と思ったら
 火は止めないとね。


さて、いかがなもんでしたでしょうか。


沖縄・伊江島の体験自慢話

島の最西端にある穴場の岩場で シュノーケリング。

色とりどりの魚くんと御対面。
クマノミ(ニモ)くんにも出会う。
しゃこ貝の妖しい青い光が、魅惑的だった。

城山に登る。
 
特異な地形のこの島は、起伏がなく平坦な草地が
広がっている。
 かつて、米軍、日本軍、が滑走路を作ったくらいだぜ。
 そして何と、あの「Gメン000」のオープニング、
横並びで一列に歩いてくる、あのシーンはこの島の滑走路で
撮影したのだ。
 その平坦島に「未知との遭遇」に出てきたような山がある。
 城山。三百段以上の石段を登ると、360度の
パノラマが・・・。

んじゃな葉を摘みにいく。
 
早朝、MASUOさんの秘密の場所へ。
 葉ものの野菜が少ない島の貴重な青物。海沿いの岩場に
 咲いている。苦い。細かく刻んで、島豆腐 シーチキンと
炒める。
 ほかに長命草、よもぎも、味噌汁やそばに入れる。
 薬草と言ってもいいんじゃないかという力強い味です。
 
三線(さんしん。三味線は猫だが、これは蛇)を習う。
 
この事により、まったく楽器を演奏する才能がないという
 悲しい事実を知ってしまった。

島とうがらしを収穫
 
KENTOKUさんの畑にて。
これを島酒(泡盛)に漬けたのをチャンプルーや
ソーキそばにかけるのが沖縄の基本。
 今、家に漬けてある。3ヶ月先が楽しみ。めちゃ辛いぞ。

スナック「芭蕉布」で飲む。
 
この旅の引率者、新宿で沖縄料理屋をやっているN氏の
 お母様の店。姉、N氏の兄の嫁、の三人が唄う沖縄民謡が
 心に沁みた。島唄の素晴らしさを再認識。

みんなで、浜辺でバーベキュー。
Date: 2006/09/10(日)


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