2006/10/23(月)

外国大使の公邸で、ディナー。
突然の話だった。

ノルウェー大使館から、大使と夕食をいかがですか?と
問い合わせがあったのだ。

どういう事なのか。

聞けば、こういう事らしい。
大使私邸で、大使ご夫妻と、おれ、いや私と、他に数名の
極小人数で、ディナーを・・・。

外国の大使館のパーティーに行ったことは何度かある。
大人数の立食形式のパーティーであった。

今回の会食とは、全然違うのである。
気軽に出席するというわけにはいかないだろう。
何を着ていくべきか?

タキシードまではいらないだろう。
西洋料理におけるマナーは、大丈夫か?
言葉の問題。タバコは控えるべきか?
酒も、飲みすぎてはやばいだろう・・・・。

と考えると、

なんか、めんどくせーなー、という気分になったので
ございます。

しかし、あーだコーダと悩んでそれがストレスになり、
内臓に負担をかけるのは好くない。
とりあえず行ってみっか。となったのでございます。

さて、当日。PM7時15分。

六本木での仕事を終え、ヒルズ前でタクシーに乗り込み、
いざ広尾へ。

有栖川公園の近くに、目指す大使館がある。
タクシーの運ちゃんは「えーと、どの辺ですかー」と頼りない。
閑静な住宅街をウロウロ探し回る。

ここかな?とおもって表札を見ると、違う国の大使館。
アメリカなど大国の大使館のようにガードマンが立ってる
建物がない。無防備だ。その分気楽だ。

やっと見つけた建物は、ひっそりと静寂の闇に包まれていた。
門をくぐり、思いのほか狭いポーチを抜けて、玄関へ。

そこには、大使自らが、にこやかな笑顔で立っていた。
気さくに我々を迎えてくれた大使の姿に、抱いていた緊張感が、
淡雪のように消えていったのでございます。


邸内の壁にかかった数点のムンクの絵を拝見し、
書架のある小部屋で、まずはシャンパンで乾杯。

さらに、ノルウェーと日本の海上を7年に渡り行き来した壜、
その中に入っていた秘蔵の酒も一杯いただいて、
メインテーブルに移り、前菜からデザートまでのフルコースを、ワインとともに頂く。

大使のジョークを交えた会話、奥様(日本人)の質問。
2時間半ほどのディナーは、誠に楽しいものでございました。

メインの料理は、もちろん

サーモン

ノルウェーというと、まず思い浮かぶノルウェー・サーモン。

大使の話では、他にサバや大物魚も大量に日本に運ばれて来る
そうだ。


さて・・・私とノルウェーの関係だ。


今回の晩餐会にもおおいに関係がありまして・・・。

イプセン

知ってますか?

ノルウェーが生んだ、世界的劇作家。ヘンリック・イプセン。

戯曲「人形の家」はあまりにも有名です。

そのイプセンの、今年は没後100年にあたります。

そこでノルウェーは今年、数々のイベントを催すことになった。

日本における最大のイベントが



「タリエ IN JAPAN 2006」


11月16日から11月26日まで

横浜新港ふ頭 で開催される。



ノルウェー国民に広く読まれているイプセンの韻文詩
「タリエ・ヴィーゲン」をもとに、屋外に据えた五つの
巨大スクリーンにノルウェーの監督によるイメージフィルムが
映し出される。

そして、その崇高な韻文詩を朗読するのが、
私・伊武雅刀なのである。

しかも、声のみにあらず、その巨大スクリーンに私の姿が

主人公タリエの象徴のように現れるのである。


ノルウェー・チームと日本のスタッフによる撮影は、

言葉の障害を乗り越えて、成功のうちに終わった。

監督 トマス・ホーグ氏の適切かつ決断の早い演出も、

やり易い要因だった。

「ぜひ、ノルウェーに来てください」

撮影が終わって、監督の第一声がこれだった。

「寒いのは苦手だけど、行きたい気持ちはあります」

と、握手をして撮影現場を後にした。

その縁での、大使との会食だったのだ。

そして大使も、私に言った。

「ぜひ、ノルウェーをあなたに見てもらいたい」

私は答えた。

「行きます。なにがなんでも行きます」



というわけで

もうすぐ、開催の日が迫ってきた。

初日の11月16日は、私も会場に赴く。

楽しみにしているんです。

海にまつわる話を、海っぺりの会場で・・・

しかも、ノルウェーの気候に合わせた11月中旬の

寒い野外でのパフォーマンス。

何か、予想も出来ないことが起きそうで・・・。



もしかしたら、

会場で 会えるかもしれませんね。



※詳細は「最近情報」にある情報をご覧下さい。


なす

なす。

好きだな、色もいいです。茄子紺。
なすの成長ってものすごく早い。

畑でほっておくと、すぐ化け物みたいにでかくなるから、
農家のなすの収穫時は戦争で、毎日穫り入れないといかんのだ。

しかも真夏の太陽が昇る前にやらないと暑さで参っちゃうから、
早朝から畑に行く。たまに収穫手伝いに行くんだけど、
ちくちくの棘と舞い上がる花粉で結構大変なんだこれが。

そこでは水茄子も作っていまして、この漬け物が美味い。
夏はこれに胡瓜と茗荷の糠漬けがあれば、あとは何にも
要らない。

酒の肴、飯のおかず、ともに良し。

大きくなり過ぎたやつより小ぶりのなすの方が味が良いそうで、
持ち前の貧乏人根性で大きい方がいいだろうと枝から捥いで
いると
「そんなに成長しちゃったのは出荷出来ないから、好きなだけ
持ってっていいよ」だって。

なすは、ピーマンと油炒めしたり、焼いて皮むいて葛あん
かけたり、赤だしの味噌汁と結構楽しめますが、夏になると
頻繁に作るのが・・・


   なす素麺


縦に真っ二つに割って斜め一センチ幅ほどに切ったなすを、
ごま油を入れた鍋で炒め、だし汁で煮て、醤油と酒と味醂で
付け、汁を作って冷やしておく。

市販の濃縮めんつゆを使うなら、水で煮て火を止めてから
めんつゆ入れれば良し。

あとは生姜をすり、紫蘇や茗荷をきざみ、なくてもいいが
個人的好みとして胡瓜の千切り、いり胡麻などを具として
用意しておく。
準備万端整ったら、素麺を茹でて冷水でキリっとしめる。

昨年、ナスを収穫に行きました。
去年の夏は涼しい日が続いて、これゃあ楽だと喜んでたら
「弱っちゃうよ。気温が低くて、成長しないんだよ」だって。

まさに、お天気次第。

いずれは自分で畑をやろう。という気持ちが、萎える。
しかし、市販の野菜の味気なさ。

それに比べ、生で齧っても美味い、 
なす にんじん ほうれん草。

「よおし、やる。いつか、近い将来、旨い野菜を、俺は作る」
Date: 2006/10/12(木)


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